來興餐室、泰興、同利と、立て続けにゴイシーミーばかり食べていたら、日本の五目あんかけ焼きそばが食べたくなってしまった。ここは昔からある日本の中華屋さんで、お馴染みのメニューがひと通りある。「五目ヤキソバ」の麺もまた、ゴイシーミーの麺と同じような感じで焼き付けてパリパリにしてある。日本の中華のあんかけのたぐいのルーツは広東や福建だろうから、ゴイシーミーと五目あんかけ焼きそばは親戚みたいなものかもしれない。しかし、その麺がラーメンの麺であることもあり、そこによく知っている日本の中華の餡がかかると、ああ、これこれ、というような、記憶と舌の上が一致した安心感が一気にやってくる。うれしい気持ちになって少しにやついてしまう。この感じは故郷の食べ物でないと得られない。ひさしぶりに食べる五目あんかけ焼きそばが一層魅力的に感じられた。餡の具合もちょうどよく、麺の一部によく染みていて大変においしかった。
五目ヤキソバ 170バーツ（約700円）
